自家栽培のラズベリーのお話。(とネギ属の生命力すごい)
時はちょっと遡って、雪が解けて間もない時のお話・・・。
去年、「ラズベリーは鉢植えで簡単に育てられる」というネット記事を見て、ラズベリー好きの私と私の息子君のためにラズベリーを購入して2本を鉢植えにしてベランダに、木イチゴ(モミジイチゴの一種かな?)を裏庭に直植えしました。
木イチゴの方は北海道でも山の方で自生しているところがあるくらいで、たぶん余裕で越冬して成長してくれると信頼していたのでいいのですが、問題はプランター栽培の方のラズベリーです。
実は、ラズベリーは昔、表の庭で地植えして育てていました。寒さに強く何もせずとも越冬して何年か美味しい果実を頂きました。
地植えで暴れてきたのもあり、バラをもっと増やしたいという事で正面花壇地植えのラズベリーは処分してしまった過去があります。
去年の秋の終わり、ふと我に返りました・・・。
あ、いくら寒さに強いラズベリーとはいえ、鉢植えしてるし、冬になると鉢の中の土も完全凍結しちゃうし、さすがに越冬作業必要だったのでは?(@@;)
しかし、鉢植えバラの冬越しの準備もまだしていないし、もうだいぶ外は寒いし、ラズベリーの植えてあるかなり大きい植木鉢を越冬のために防寒するのもめんどいしなにより作業が大変。
とは言え、ラズベリーの果実がなるのは新枝が伸びてから翌年、つまり来年、なんだかんだ一年育てて支柱用のネットまで用意したので、枯らしてしまうのもなんだかもったいないですよね。
いそいでネットで「ラズベリー鉢植え越冬作業必要?」というような検索ワードで調べてみたら、越冬作業のような記事は全くなく、何度目かの検索結果に「ラズベリーは寒さに非常に強いので、越冬作業は特に必要ない」という記事だけ見つけました。
なんですが、この方のラズベリーは地植え・・・、鉢植えじゃないんです。
もやもやしながらも、ダメだったらダメだったでもう諦めよう、支柱とネットはサヤエンドウでも育ててそこで使おうという結論を出し、結局鉢植えのラズベリーは何もせず放置としました。
今年ベランダの雪が完全に解けた頃、鉢植えラベンダーがどうなったのか様子を見に行ってみると、こんな感じになっていました。
当然葉っぱは枯れてます、枝も上から下まで茶色くなっています。
以前庭植えにしていたラズベリーはバラ科よろしく、春先は枝元がバラのように赤みがかった感じで「生きてますよ」と一目でわかる感じだったのですが、このコはやはり死んでしまったのかな?
プランター栽培だけあって、地植えの時に比べると枝も細く弱弱しいので冬を越す体力が無かったのかも?
そう考えながらもっとよく見ようとプランターに近づいたところ、驚きの光景がありました。
他の鉢植えの植物も全てが枯れ、枯草色に包まれたベランダ、そこに青みを添えるものがいました。
青々と力強くみずみずしくプリっとしています。
鉢の土はまだガチガチに凍結していて指先でつついてもコンコンと音が鳴るほどなのに、あきらかに元気に育っている植物がいるんです(@△@;)。
その正体は小ネギでした。
何年か前から正面花壇で3株ほど植えていて、花が咲くとそこにムカゴのように球根がついて勝手に落ちて増える小ネギです。
去年はたくさん小さな球根が出来てどうしたものかと思っていたら、ネギは色々な植物のコンパニオンプランツとして優秀という情報を知り、落ちていた球根をラズベリーや他のプランターにぽいぽいと投げ捨てるように入れてちょっと土をかけていたんです。
それがこんなに青々と元気に育っています。
ネギの生命力半端ないですねw
残念ながらこのネギたちはバラ科植物たちの薬剤が定期的にかかるので食べていませんが、これを見たらネギ類が滋養強壮になるという巷の話にも一理ありそうな気がします。
さらに頑張っているネギ類はあちこちにありました。
こちらはルッコラの植えてあったプランター。
これも正面花壇の小ネギ(といっても万能ねぎのような葉ネギではないです)の子供です。
正面花壇にはこんなコもいます。実は一度イネ科の雑草かと思って抜いてしまったのですが、ネギ属でした。
すっかり忘れていて、抜いてから香るネギ臭で気づきました(笑)
実はこれ、去年、鉢植えから掘り取ってダメモトで移植したチャイブです。
花も可愛いしバラや他の植物との相性も良いハーブなので、どれか一つでもどこかで根付いてくれないかと小分けしてあちこちに植えてみたコたちです。
どれか一つどころじゃなく、植え付けたところ全てで根付いて育ってくれていました。
冬を乗り越えたばかりの時は硬くツンツンしていて、本当に見た目がイネ科の雑草やイグサに似ていて要注意です。
一回わからずに抜いちゃったコ。植えなおしました。
さて、肝心のラズベリーの方は枝に硬い小さい芽がついていて、完全に枯れていると確定できない状態だったので、土の解凍ついでに水やりをしてこのまま様子を見てみることにしました。
先日また様子を見に行ったら少しつぼみがふくらんでいるような気がしましたが、まだなんともいえません。
美味しいけれど地植えだとしんどいラズベリーがこのまま越冬を気にすることもなくプランターで生育収穫できたらありがたいので、このまま元気に復活して実をつけて欲しいですね。
ちなみになぜラズベリーをあまり地植えにしてはいけないと言われるかと言うと、ラズベリーは地下茎を伸ばしてあちこちに生えてくるからです。
地下茎が多少切れても独立して成長していくので、根絶するのも大変です。
地下茎で移動した先で新しい枝を延ばし、その枝に翌年花をつけ実をつけます。
たしか翌年も同じ枝に実をつけたかな?品種にもよると思うんですが、何年か実を付けたらその枝は枯れてしまいます。
つぎつぎと枝を更新させて花実をつけながら、地下茎で広がり、さらに品種によっては地上茎(ランナー)でも増えます。
一般的に雑草とされるナワシロイチゴなんかはその典型ですね。我が家の裏庭にも生えてきますがほんと除去が大変です。
あと、他の植物に影響するかどうかはわからないんですが、このラズベリーの根っこ、コガネムシの大好物でラズベリーの根っこを掘ると大概コガネムシの幼虫がゴロゴロと出てきます。
だから放っておいてもラズベリーは地下茎が分断されてどんどん独立株が増えていくわけです。神様の創ってくださった自然の摂理は本当に完璧ですね。
このコガネムシの幼虫が湧くラズベリーの根っこをコガネムシトラップと取るか、コガネムシを寄せる厄介者と取るかで人によって対応も感想も変わってくると思います。
ラズベリーを花壇に植えていた頃はそんなにバラも他の植物も多く植えていなかったので、ラズベリーに寄ってきたコガネムシの幼虫の害を、他の植物の根っこが受けるかどうかははっきりとしません。
ただ幼虫が成長して成虫になると葉っぱや花を食べられるコはいるかもしれませんし、いないかもしれません。
大体春先に実がつかなくなった古い枝を取るついでに根っこを掘って幼虫を捕殺してしまっていたせいなのか、ラズベリーがあった時代に葉っぱが異常に食害が目立った事例がウチではあまりありませんでしたので、なんともはっきり言えなくて申し訳ないです。
違う花壇に黄色バラのバニラボニカとゴールデンボーダーはいましたが、葉っぱの食害はコガネムシというよりチュウレンジの幼虫の方がヤバかったですw
なのでラズベリーが大好きで手間を惜しまない方なら、狭い範囲で管理ができるなら地植えにしていっぱい増やして収穫を楽しむのもアリだと思います。
摘みたての完熟ラズベリーの香りと味はたまらないですから(^^)。